シュンの日記なページ

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時間の閉所恐怖症

 やることがいっぱいあるのに時間がない。どこかで聞いたようなセリフだ。
 学生時代は「時間があっても金がない」。サラリーマンになると「金があっても時間がない」。どちらも肯定文に変えればいいのかもしれないけれど(「金がなくても時間はある」「時間がなくても金はある」)、そしてそれがプラス思考というものなのかもしれないけれど、「時間や金がなくてもやることだけはいっぱいある」というのが、どうも自分の人生の大半を占めてきた方程式ではないか。と、そんな気持ちになってきた。
 本来、暇な時間を埋めるために映画や音楽はあってもよかろうと思うのだが、最近は映画や音楽を味わうためには、搾り出すようにして時間を作らねばならない。スポーツや睡眠に、我が子とのトランプや将棋の時間に、読書に、除雪に、多くの時間を費やすべきなのに、自分の時間のほとんどを仕事にもってゆかれ、家ではPCの中のDVD-RWドライブが不調を訴え、妻が仕事仲間と呑みに出かけてしまったので家でぼくは料理を温め、酒を用意し、気づいてみると『富豪刑事』をぼおっと時折り居眠りを交えながら見ているのだ。
 退屈でどうやって過ごしていいかわからない人を「時間の広場恐怖症」と言うのだそうだ。ぼくの場合は時間が足りないから「時間の閉所恐怖症」というのだ。毎日かっちりと仕事をして家事をして睡眠時間をたっぷりと取る健康な家人を見ていると、何とも羨ましい。彼女は日曜日の午後などは一時的に「時間の広場恐怖症」に罹るらしく、いたたまれなくなってTSUTAYAや図書館に出かけてゆくみたいである。それがバランスというものなのだ、きっと。