シュンの日記なページ

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祝砲

 田中達也が目覚めた。そのゴールを決めるまでは相変わらずの駄目達也であり、遠目からのループシュートが外れたときもどこか自信を失くしているような表情に見えた。だが難しいマイナスのボールに体を寄せてゆきくるりと反転してからのボレーシュートの一発で奴は目覚めた。
 二点目も三点目も簡単なゴールではなかった。らしいゴールだと感じた。これらは、彼自身の復活への祝砲だったのだ、きっと。
 それ以上に、永井、エメ、平川のアシストの質が高かった。ゴールに結びつくべくどれも突破のドリブルが成功したものだった。達也とともに彼らの評価は十分になされるべきだ。
 瑞穂で名古屋相手に勝つ喜びというものも棄て難い。とりわけゴールを決めていながら屈辱の負けを喫した岡野はあの日のことを覚えているだろう。ぼくは忘れない。瑞穂のゴール裏で岡野の焼け石に水とも言われかねないゴールの重さを、屈辱の痛みを。他にもいくつも重ねてきた瑞穂の悔しさ。酒井がまだあちら側にいた雪の日の試合には、ぼくは札幌から駆けつけたのだった。酒井にやられた感じがしていたのに、今は彼はレッズにいてすごくいいプレイを連続している。
 そして3連続の国立決勝出場。あのときの重さをさすがに今は感じない。こうして喜びから鈍感になってゆく自分に複雑な気持ちが混ざる。でもそうでなければ許さないというサポとしての構えもある。年間シートを持っているから、11/3のチケットは優先的に入手できそうな気配だ。だが、これからずっとその日への待ち方を、その日の意味を、じっくりと考えてゆかねばならないような気がしている。そうしないと自分をそこへ持ってゆけないような気がしている。不思議だ。