シュンの日記なページ

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西へ向かう

 旭川方面から札幌に夕方に帰ると西陽を正面から受ける。思えば西へ向かうということは関東にいた頃にはなかった。東京を中心に出かけるのは栃木方面か、横浜方面、あるいは厚木方面であって、帰りに西へ向いて走るというのは、千葉県でも担当しない限りなかったろう。ぼくが営業で走りまわっていたのは栃木県が圧倒的に多く、いつも渡良瀬川を渡って、埼玉県央部にあるぼくのローカルな自宅に向かって帰っていた。たいていは南(東京)から北へ、時には北(栃木)から南へ走ったわけで、いつも渡良瀬川に沈む夕陽を横から受けて走る時間の気持ちよさを、未だに覚えている。
 車の運転が好きな理由は、大自然の広がりや気温の変化を味わうことの心地よさだ。北海道では殊のほかそのパノラマはスケールが大きいし、道央道を走って空知地方を見渡すと、暑寒別岳の方角に太陽が落ちてゆく広大さにはいつもながら圧倒される。
 今日はあいにくと早い午後に移動したからさほどの斜光を受けてはいないけれども、秋の到来まで少しでも太陽を受けようとする緑の大地が夏の終わり、少しだけ色彩を燻ませて巨大な光景を見せてくれているのだった。
 車窓を通り過ぎてきた景色に一つとして同じものはなく、それだけが一回性を感じさせつつ、いつもぼくの記憶に連なってゆくのである。