シュンの日記なページ

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バンド・オア・プロジェクト

 昔、CSN&Yが好きだったぼくは離合集散を繰り返し、バンドでありながらバンドに収まりきろうとしない四人のミュージシャンを興味深い目で見つめていた。こんな形態は日本にはありそうもないよな、と見つめていた。
 最近通勤車の中でPOCOやアラン・パーソンズ・プロジェクトを聞いていて、ああ、こいつらもバンドではなく、自由なプロジェクトであるなあ、と感慨を新たにしていた。POCOは、イーグルスOBみたいな連中が集まったもので、アラン・パーソンズは最初からバンドではないぞと宣言しているような具合。後者にはプロコルハレムのヴォーカリストが参加していたりするのだが、いずれにせよ、まとまりがないようでいて、まとまったイメージを持つ集団による音楽なのである。
 バンドというより個人の個性を引き出し、それでいてある特定のアルバムイメージを持ったプロ集団の仕事、という一枚になっているのが、彼らのレコード作りなのだと思う。
 ドゥービーやイーグルスも離合集散を繰り返した一種のプロジェクトであるのかもしれない。入れ替わるメンバーのめまぐるしさこそが彼らの特徴でさえあった。
 そこへゆくとビートルズザ・バンドは、それ以外の何ものでもないバンドであったなと思う。
 佐野元春ハートランドや、ブルース・スプリングスティーン&E・ストリート・バンド、ニール・ヤング&クレイジー・ホースといったように一人のスーパースターを担ぎ出しながら、しっかりバックバンドとしての色を出している連中は、スーパースターをヒット以前から囲んでいたような昔馴染みの仲間というイメージが強い。
 プロジェクトは仕事集団、バンドはやはり仲間なのだよな。そのどちらもぼくの周囲にいないことが、今になると少しさびしい気がする。音楽を続ける友達というのを大事にしておけばよかった……と悔やんでも、その時代には戻れない。