シュンの日記なページ

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夏の光の中

 6時過ぎには起き出して炭を起こす。朝食。カップスープに、ドリップコーヒー、スモークソーセージを焼いて、フランスパンを切っては焼いて食べる。快晴。雨の中で蒸気を吹き上げていた泊の原発も、今もおだやかに光を跳ね返しているだけだ。
 キャンプ場でゆっくりと遊びながら、徐々に片付けを済ませてゆく。陽光がテント、ターフ、その他を乾かしてしまっている。
 ニセコパノラマラインを超える。多くのライダー。多くの山菜取りの駐車車両。危険なすれ違いでいっぱいの峠道。残雪の残る岳(ヌプリ)群。高度を増してゆくことで、より広く見はるかすことのできる日本海積丹岳も陽光に残雪を輝かせている。
 帰途には是非とも倶知安で蕎麦を食べたかったのである。少し早く着いたので倶知安駅で小半時を過ごす。
 あれ、ここってSLに乗った駅だったっけ? と、妻。
 思い出したか……
 そうC−62、陸の女王と呼ばれる日本最大のSLだよ。新婚旅行でニセコのスキーを楽しんだ後のGWだったじゃないか。小樽まで、ロココなビュッフェで焼きポテトをつまみながらサッポロクラシックビールをジョッキで飲んだのだ。車窓にはぽつぽつと山桜。そこそこに三脚を構える鉄道写真マニア。俄かに吹雪がそれらの景色を覆った。美しかったよな。それでも内燃機関が古びていたのか、途中で臨時停車を余儀なくさせられて、車内放送では、急ぎ石炭を継ぎ足していますと放送されたのだった。いつものことながら、旅の思い出については、妻よりもずっと細かなことごとを覚えているぼくである。
 あの頃と駅は少しも変わっていない。駅前には今は立派な食堂があるが、あの頃は昼飯を食うのにも何十分も歩かねばならなかった。一軒きりの食堂で混雑しているものだから、注文したラーメンの出るのが遅くて、危なく汽車に間に合わなくなるかと思ったものだった。今は、駅前には暖簾が並び、外食に困ることもなさそうだ。駅前食堂の屋根の上には羊蹄山が聳え立ち、広い駅前広場には、ただただ夏の光が跳ねている。駅前の水のみ場から出ている水は、羊蹄山麓の湧き水。なんと言う贅沢だろう。
 時間が来たので蕎麦屋<うさぎ家>へ。ごま蕎麦の機械打ちと敢えてうたっていながら、その実、腰があってとても美味いつるつるの黒蕎麦。湧き水で作られた蕎麦つゆも絶品。東京では絶対に味わえない逸品だ。その上、天ぷらもしゃきっと揚げてくれるし、小さいながら素晴らしい店だ。土産には特製蕎麦餅を買ってゆく。
この店のほーむぺーじはこちら → http://www.usagiyasan.com/