シュンの日記なページ

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寒暖

 休日の日中を最近は何とかストーブを消して過ごすことができるくらいに暖かくなった。そう思った昨日の夕方のニュースで札幌で桜の開花を記録したという。北海道神宮円山公園では早くも花見客の姿があって、テレビ画面の中ではやけに若い連中が、炭火コンロでジンギスカンパーティを開いているのだ。若くない身にはまだちと寒いシーズンなので、東京、上野の山でかつて毎春、席取りの果てに繰り広げていた花見とは随分違うし、火の気なしには過ごせない。夜桜ならなおのことだ。
 仕事場のオフィスにいると日中は窓を開け、夕方になると冷え込むのでストーブに火を入れたりする。札幌の今の季節は三寒四温なんて生易しいものではなく、何度もストーブに火を入れたり、窓を開けて涼んだりする昼と夜のギャップを楽しむ季節なのである。
 穂高の涸沢で何日もキャンプを張っていた頃、3000m近い標高の日々は、雲で太陽が隠れるとセーターを着込み、太陽が出るとTシャツまで脱ぎ去るという、過酷な気温差が楽しめた。高山は砂漠の如し。しかし砂漠で24時間かけて行う寒暖の差を高山は10秒でやらかすことができる。石畳で一時間も過ごせば、傍らにセーターを置いての落ち着かない昼寝、ということになる。夜には息が白くなる。
 そんな頃を思い出させるのが札幌のこの時期だ。家の中は日陰だから基本的に外気温とは別の寒さを宿す。高山植物が平気で庭に生える気候だ。
 夜に老いた母から電話があったので、さっさと札幌に来いといつものように提案したが、北海道に足を踏み入れたことのない純関東人たる母にとっては、札幌はシベリアか何かのように映るらしい。