シュンの日記なページ

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過労死

 まいった。朝から知人の訃報が飛び込む。同い年のぼくの古巣の同僚。同じもう一人の同僚からの電話連絡。
 昨夜呑んで食べて、それで別れた。それが最後の姿になったと言う。
 普段と違うのは、どうも調子が悪いらしく、ごろりと寝転んだと言う。家に帰って、家で家族に囲まれ、夜中に心筋梗塞で亡くなった。よくある話だとは思う。よくある話でも、自分の二十年来の知己に、しかも四十七という歳の身の上に起こったことは、ぼくにとってよくある話でもなんでもなく、大ごとであり、悲報以外の何ものでもない。
 数年前に高校時代の同窓会があって、その年にやはり友人を心筋梗塞で失った。警察を辞めてピンカートン探偵社の日本支部の立ち上げスタッフになったばかりの友人だった。
 死んだ二人に共通するのは「過労」という二文字。どちらも外資。不景気のなかで、スタイリッシュとかかっこいいとかカタカナ企業が人気を呼んだが、外資系企業は決して甘いものではなかった。日本人経営者特有の人情味、曖昧さをとことん切り捨てた実績第一主義、短期契約タイプ、転職が名誉という異文化を呼んだ。その中で時代に取り残されるようにして、無理が来て、ストレスを溜めこむ中堅幹部が続発し、過労死も労災だという見方がマスコミでも大きく取り上げられるようになった。
 企業の犠牲になって身を粉にして働く中年幹部たちの悲劇は、よくある話かもしれないが、割り切れない話でもある。
 昨夜、およそ9ヶ月ぶりにたまたまぼくがメールを出した相手からの訃報だった。**さんにも宜しくと書いた。彼は昨夜から出張だったのでこのメールを自宅で読むのだと思う(通夜、告別式と彼の帰宅は予想以上に長引くことになるだろう)。死んだ**さんにぼくはそれとは知らず別れを告げてしまっていたことになる。