スタンプ・ラリー

　北海道にはさまざまなスタンプ・ラリーがあって、たいていは春から秋までの雪のない季節に催される。昨年、一昨年は車で営業まわりしつつ、道の駅スタンプ・ラリーを完全制覇することができたし、昨年は洞爺湖の長芋が抽選で当たるなどおまけもついて、実用的な結果を残すこともできたから、嬉しかった。それに昨年は道の駅スタンプ・ラリーを終了する頃には、東京転勤がほぼ決まっていて北海道を後にする寂しさでいっぱいの気持ちで回っていたから、それなりに印象の残るドライブが無理やりの日程でなされたのだった。
　無事会社を辞めて転勤もなくなり、こうして札幌に住み続けていると、あっという間にスタンプ・ラリーの新しいシーズンは巡ってくる。今年は道内を車で回るような仕事から離れたために、道の駅スタンプ・ラリーどころか、あらゆるその手のラリーに参加することは無謀だと決めつけていたのだが、実は息子が今日から＜サタデー・テーリング・スタンプ・ラリー＞に挑戦することになったのである。
　札幌市内の観光スポットに第二第四土曜日だけ限定でスタンプ設置。基本的には小学生だけで市内交通機関を使ってあちこち回ってスタンプを集めるというものである。共通一日自由パスポートというような切符を予め買っておいて、息子は同じ小学四年生だけ三人で一日中飛び回ってきた。
　スポットではない青少年科学館で時間をだいぶ費やしてしまったらしく、１６時までに５箇所以上のスタンプを集めるともらえるプレゼントには間に合わなかったらしいが、それでも最後には地下鉄終点からバスに乗らずに歩いて帰ることを選んで、５kmくらいの道のりを歩いて帰ってきたりと、なかなか元気が良い。朝は大雨のなかで出発したのだが、昼頃から快晴となり、息子はすっかり日焼けして帰ってきた。
　火・水・日曜日がサッカーで、金曜日が水泳、土曜日にはスタンプ・ラリーと、息子もけっこう忙しい。勉強をやる暇がなく、塾にも行かせていないので、ぼくとしては少しだけ息子の日々が羨ましい。