我が子との晩餐
さいたまでの、息子と最後の夕食は、二人でよく行った焼肉屋へ。
ただし今日は三人で。
もっとも最初の目標は吾亦紅近くのセナラだった。しかし40分待ちだそうで、雪の夜に息子と初めて来た時には誰もいなかった同じ店とは思えない日曜日の賑わい。
場所を移したのが、息子の家(つまりぼくが単身で一年半住んでいた家)近くの焼肉屋。妻と、息子と、大切な残り少ないぼくの家族たちの夕餉なのである。
息子も埼玉に来てから一年半。中学を出た頃から父は単身で、一緒に住んでやれなかった。大切な時期に一緒にいてやれなかったことだけがいつまでも悔やまれるけど、息子は大病を経はしたものの、心は順調に大人になった。
いつでも北海道に遊びに来いよ。そんな言葉を残して夜の道路を両方向に、親子は別れた。