『赤いテント』
you tubeで『ニューシネマパラダイス』の音楽を作ったエンニオ・モリコーネの、マカロニ・ウエスタンやら何やらを聞いてみたのだが、やはり昨夜40年ぶりに観た『赤いテント』の音楽も素晴らしかった。
『赤いテント』は中学生のときに南銀の大宮オリンピア(今はない)で観てとてもショックを受けたのだが、飛行船イタリア号の北極での遭難とその後の国際的捜索の模様は、やはり今DVDで見ても面白いし、並み居る各国の名優たちがここに揃っているのがやはり素晴らしかった。
捜索に出て帰らぬ人となった探検家アムンゼンをショーン・コネリー、飛行船船長をピーター・フィンチ、隊員の恋人をクラウディア・カルディナーレ、パイロットをハーディ・クリューガーなど、国際的な顔ぶれで揃えている。
この映画を今になってやっと見ることができたのも、なんと『赤いテント』という映画タイトルを変えてDVD化していたので、検索に引っかかってくれなかったためである。見ての通り、陳腐な邦題に変えられてしまっている。昔、劇場でこの映画に心を揺すられた人だって決して少なくないはず。古いというだけで余計なタイトルをつけようとするDVD製作者の感性を疑う。
なお、この映画のすごいところは、死者たちが後年に集まって遭難責任の裁判を繰り広げる進行形式を取るところだ。その中で実際にあった遭難のシーンをフラッシュバックする。中学生当時、なんという映画だ、と驚かされたのを覚えている。