虚ろな青春像

　与野七福神は、円福寺（布袋尊）、一山神社（恵比須神）の二箇所を訪問して終了。みんな近い場所にまとまっているので、思えば一度で7つとも一気に歩いて回ることのできる七福神であったな。敢えてゆったり日を替えてお詣りしてみたのだが、毎日散歩できる身にとってみれば、果たしてこれでよかったのだろう。
　イオンのスタバでコーヒーを飲みながら、難物・高村薫『冷血』を読み継ぐ。隣に座った若い男が、一時間、ずっと携帯でゲームをやっている。自分の息子に思いを馳せて、頼むからこんな無駄な青春を送るなよ、と祈る。ぼくが若い頃には、人間が如何に生くるべきかについて、想念をめぐらさずにいられなかったので、読書三昧、音楽三昧、山登り三昧と、肉体と精神を酷使して、バイトと勉強をこなしながら、多くの友人と交わって生きていたような記憶しかないのだが、今の男たちはこんなにも孤独で内向的なのか？　いやな渡世だなあ。