パジェロ蘇生
パジェロがしばらく死んでいた。とても恥ずかしいのだが、キーを失くしてしまったのだ。一本目は昨年、息子とハワイに行ったとき。帰ってきたら、どこにもキーがなかった。家のキーさえなかった。真夜中に鍵の110番を呼んで、近所迷惑も顧みずドリルでシリンダーごと交換してもらった。その家には今は、ぼくは住んでいないのだけど。
2本目を失くしたのは、つい最近のことだ。パジェロのいろいろな部分を修理して帰ってきた。そしてパジェロの置き場がないからということで、実家に置きっぱなしにしていた
のだが、手元のどこを探しても最後の合鍵は全然見つからない。実をいうと合鍵のほうは、前職の会社の札幌支店に置き去りにしてしまい、封筒でわざわざ送ってもらったものだった。
鍵だけでもいろいろな過去があらわになるのだが、そうした過去を大切にせずに失くしてしまうぼくもぼくである。
しかしこのパジェロは幸せ者である。なんと18年目になる今も、きちんと修理され、いい状態でぼくのもとに戻ってくるのである。次の出動予定は、10月の谷川岳慰霊祭。お互いに疲れた身に鞭を振ってたまには遠出することも必要不可欠なことなのである。