シュンの日記なページ

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受け渡し場所

 裏議チケット掲示板に、ナビ杯決勝のチケを求む書き込みをしたら、良心的なサポから譲るとのメールを頂く。社員旅行前に、頂いたのだけど、休日明けでも対応してくれる寛大なお方であり、大いに助けられた。
 今日のチケの受け渡し場所は先方にお任せしたのだが、夜の19:30(時刻はぼくの方の都合でお願いした)、新川岸(しんがし)商店の先の橋の上、となった。もちろんどこであるのかは知っている。車では袋小路となってしまう歩行者自転車専用の橋なのだが、車を川向こうに駐車した際にはこの橋のお世話になったものだ。進行する区画整理地区の只中にあるおかげで、その頃とは橋のたもとも様相が代わり、埼スタ側は調整池の予定地として深く掘り下げられ、今そこには浅いながらも水が溜まり、さざなみの皺模様を描いている。
 夜の橋の上には、もちろん人っ子一人いない。新川岸商店はシャッターをおろし、自販機だけが闇の中の警備兵みたいに虚空をにらみつけている。
 橋の上で待っている間、二千円を指示通り握りしめ(お釣りはありません、二千円札も勘弁いただきたいとの条件であった)、夜風に吹かれながら、思いのほか流れの速い川面を見つめていたら、件の人は、自転車でやってきたのだった。受け渡しが速やかに行われ、ではコクリツで、と合言葉のようにささやいて、自転車は闇の中に消えてしまった。
 今、手元にあるのは確かにナビ杯決勝のゴール裏チケ一枚。闇の中、車に乗り込んで、ぼくもその場を去ってゆく。誰もいない橋だけが後に残される。