シュンの日記なページ

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シチューとワインと血まみれ映画

 夜、帰宅するところにちょうど、近所をウォーキング中の義母と出くわす。
 インフルエンザは治ったの?(こわごわと)
 もう大丈夫ですよ。一週間経ちましたからね。
 ようやく義母の表情に安堵が見られ、普通の会話になる。先週は東京で大会議があって仕事場では水曜日に3人が発症したので、おそらく馴れぬ人ごみに出たからだろうとされていること、今日は寒いからこれからシチューを作ろうと材料を買ってきたことなどを話し、そそくさと路上の会話を切り上げる。
 美味しい北海道産ジャガイモをいっぱい入れた暖かいシチューとパスタサラダで、今日も小樽ワインを。昨日は鍋に日本酒(真澄)を合わせてしまい今朝の起床が少し辛かったので、今日は少し控えめに。
 本日の映画劇場は、食事をしながらでは抵抗のある人が多いであろう、血まみれ映画『レポゼッション・メン』。

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 普段『CSI』を見ながら食事をしているぼくにはどうってことはないけれど。それでもローン返済が滞った客から、商品である人工臓器を回収して回る内臓回収業のような職業があるって設定だけでも、エリック・ガルシアの奇才ぶりを十分に表しているのだけれど。
 それにしても原作よりずっと話がわかりやすくなっている。チャック・パラニュークの小説ほどではないけれど、原作はばらばらに時を飛ぶ構成なので、映画では5人の元妻を2人に減らしたり、戦車隊でのエピソードをほとんど削ったりとシンプルかすることによりおよそ他の物語にしてしまった。でもこうでもしなけりゃ、ここまで面白くはなれなかったろう。
 原作はその構成の凄みに加え、より奥行きがあるために小説ならではの魅力に富んでいるのである。でも、映画は映画で、思いのほか良かった。堕落した近未来の映像が、ある有名な映画の街をぱくったもののようにしか見えなかったけれど。