通船堀
江戸時代に、幕府の差配をしていた家が今も国の指定史跡として残っているばかりでなく、そこに子孫の一家が住んでいる。通船堀を往復していた舟も保管展示されている。
その近くに芝川を渡る橋がある。
芝川と合流するところが通船堀の西端なのだそうだ。
通船堀に沿って遊歩道がある。そこをゆくと、今冬一番の冷え込みだというのに、老若男女がけっこうひっきりなしに歩いている。史跡散歩で訪れる人が多いらしい。
差配の旧家のほうは陽だまりにあって、この道路沿いは、けっこう暖かい。東浦和まで歩くと、芝川から通された通船堀という名の運河は、見沼代用水に合し、終了してしまった。
短い運河。米の上納などに使われた、ある封建国家の制度の下に、自然の美しい風景に刻まれた人間の多面的な罪の痕跡を残している不思議な空間である。