デイパックの重さ

　だんだん食が細くなる。昼用には朝通勤時に会社直近のコンビニで小さめの弁当やおにぎりを、98円の緑茶ペットボトルと一緒に買ってゆく。自動販売機のなかの飲み物を福利厚生費で格安にしていますって総務は言うのだけれど、いまどき150mlのペットボトルを120円にしたからって還元されているとは感じられないのだ。
　お握りだけの昼食。片手にお握り。片手にマウス。仕事は続く。煙草も吸わないから休憩時間なんてないのだ。早く帰りたいがゆえに努力するのだけれど、もくろみはけっこう無惨に終る。
　駅前の24時間スーパーは高いけれど、仕方がない、今日もホッケを買って焼くのだ。まぐろぶつのいい刺身があったので、これも。今日は疲れているから長芋を擦る気にはなれないけれど、こんどマグロで山かけを作ろう、などと考える。デイパックをいっぱいにして家路を辿る。重たい。