シュンの日記なページ

当別町スウェーデンヒルズ移住者 ブックレビュー 悪性リンパ腫闘病中 当別オジサンバンドOJB&DUOユニットRIOのVocal&Guitarist ツアーコンダクター 写真 スキー 山 田舎暮らし 薪ストーブ

海が見えるか

 結局0:30に出て、首都高を用賀から東名に乗るつもりが、新しいルートに面くらい、中央を高井戸で降りるはめに。用賀で東名に乗りなおす。その間マックでコーヒーとバーガーを仕入れ、ポテトフライをつまみながら片手でハンドル、片手でコーヒーを傾けるナイト・ドライブ。マニュアル車なので本当は両手が必要なのだが、高速に乗ればあまりシフトレバーは関係ない。
 箱根新道を登りきったところ箱根峠エコパーキングにて車を駐車したのが真夜中の3時。シュラフに潜り込み、朝7時までの眠りを貪る。
 霧が深い。ようやく霧が晴れると、正面に雪の富士が綺麗な絵のようにみえる美しいコース。でも体調なのか、コースの難しさなのか、スコアは記録的な悪さ。当たりが良くても、OBになりやすく、全体的にコース距離が短く、狭い。おまけにグリーンは転がりやすい急斜面ばかりで、転がったところには顎バンカー。難物であるのは間違いない。

 

 帰りがけ、西湘バイパスを通る。海だ。久々に見る海だ。北海道ではほぼ毎週のように当たり前のように身近にあった海が、さいたまでは見ることができない。湘南の海は、函館から松前に抜けるマグロの釣れる荒海ではない。
 代わりに平日だというのに、ドライスーツをつけたままサーフボード片手に住宅街に自転車を漕ぐ自己顕示欲たっぷりのロン毛男を見て、少しびっくりしてしまうほどの土地だ。北の、厳しい暮らしを営む源としての海ではなく、自己アピールを満たそうとする若者が利用しようとする海だ。
 でも、海は一つに繋がってあり、いかに無味乾燥で、カモメの一羽とて見当たらないにせよ、やはり海である。白神岬の泡立つ波の凄みを思い出す。ハマナスの咲き誇る石狩の浜を思い起こす。いきなり鼻の奥が切なさにつーんとなりそうになった。
 どのように海を見る? という質問に答えられる人が一体どれだけいるだろうか。元は海洋民族とも言われる倭の国に生まれ、海を失ってはいけないよな、と単純に思い立つ。そんなときは、湘南の海の青ですら、暮れ行く陽の向うに切なく滲んで見えてくるのである。