シュンの日記なページ

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電光掲示板みたいに

 一日、新しい塒で、独りで過ごす。本当の単身赴任生活、というのは、こういうものなんだろうな、というような休日である。

 タイマーでご飯を炊いておき、朝、きちんとご飯を作る。ワカメや豆腐を切って味噌汁を一人分だけ作る。
 そう言えば一人分しか作らないことにすっかり慣れてきている気がする。
 コーヒーを沸かすときにはマグカップ浄水器を通した水を満たしてから、ケトルに移す。味噌汁を作るときもまずはお椀で水を量り、その分だけ手鍋に。
 昼には札幌から持ってきたインスタント・ラーメンである屋台十八番を作ったのだが、これも丼で水を量ってから、手鍋へ。
 最小限の水や火の消費、というよりは、スピード重視、ってところだろうか。
 夕方一度だけ出かける。まずは、駅前の定期券売場へ行くが、クレジット・カードが利かないそうなので、とりあえず一万円札が一枚しかないことでもあり、今日の定期券購入はやめてしまった。帰りは、歩いて帰るようにしているし、もう少し早起きして、出勤時にも歩こうかな、と思う。倹約、っていう言葉が、頭の中で電光掲示板みたいに横文字になって流れる。
 その後、高齢化率の高い近所のスーパーに出かけ、食材を買い漁る。多分十日分くらいなら困らないくらいは、もう揃っていると思う。
 家に帰り、カレーを作る。玉ねぎを刻んで、豚細切れ肉、にんじんなどを、こないだ知人に頂いた寸胴鍋で炒め、水を満たす。角切り肉は嫌いだし、他のネタも早く火が通るように薄く細かく切る。玉ねぎのみじん切りはカレーの命だと思っているので、とにかく時間をかけ、丁寧に炒める。
 でもカレーは日曜日に札幌から帰ってきたときのための夕食。今日は、湯豆腐やキャベ玉や野菜サラダでビールを呑むのだ。キャベ玉は、昔通っていた「石狩」という店で食べたガーリック味。簡単にできるけれど、思い出があるから涙が出るほど美味いんだ。最後に少しだけカレーライスを食べる。一度煮込んで、その後一旦冷やし、二度目の熱をくぐらせるとカレーは極端に美味しくなる。二日目のカレーは美味しい、とはこれ真実なり。だけど一日でも、一旦冷ますことで、二日目のカレーの味は出来上がる。
 時間さえかければ、さほど手間がかからないのに、これ以上ないほど美味しく出来上がったカレーに、我ながら驚きである。
 夕食をじっくり楽しむ間に、映画『TAKESHIS'』を見た。

 TAKESHIS' [DVD]

 喜劇でシュールでバイオレンス。北野武も、デイヴィッド・リンチみたいに、身勝手が許されるようになったのかな。京野ことみが体当たり演技で、素晴らしい。化けた、という印象まである。もともとの持ち味の明るさをからっとしたモンスターみたいに使いこなす北野映画、っていったところだろうか。