シュンの日記なページ

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奇妙な夜

 湯の川温泉の一室に、身を投げ出すように倒れ込んだ。駄目だ、寝てしまう。その前に、湯に浸かって温まらなければ。そう思い、眩暈をこらえながら浴衣に着替えて、誰もいない大浴場へ。まだ陽があるうちの湯船。しかし外は横殴りの雪。湿気を含んだ雪だ。
 部屋に帰り、布団に倒れ込み、そのまま昏倒した。
 目覚めたのは9時を回る頃。4時間ほど眠り込んでいたらしい。何か食べなくては。そう思い、外に出かけるかっこうに着替え、ホテルを出る。夕食なしのビジネスプランの気軽さ。外は相変わらず強烈な寒気と痛いほどの横風。
 一文字で、ラーメンと半チャーハンのセットを注文する。背脂に抵抗がありスープのしょっぱさが駄目だったが、全体には美味しい。チャーハンも苦しい腹をさすりながら何とか食べた。
 帰りにローソンで熱冷まシート大人版を買ってゆく。最初からこれをつけて寝ていりゃ良かった。
 でも食べたせいか、熱冷まシートのせいなのか、調子が良くなってきた。
 本を読み始めたら、止まらなくなって、結局、帚木蓬生『インターセックス』読了する。医療ミステリーはぼくには面白いけれど、普通の人には情報小説としか思えないかもしれないなあ、などと最近の海堂尊の台頭を思って、帚木サスペンスを少し心配したくなる。生真面目すぎる作家なのだけれど、まあ、本書は彼の作品の中ではいい方ではないのか。『閉鎖病棟』『臓器農場』といった彼の良かった面を久々に思い出した。
 さすがに読み終えるとぐったり。布団をかぶってふたたび平和な眠りのなかに身を投じた。

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