雷鳴を聞きながら
松前で取った宿。部屋が満室なので、ものすごく窮屈な女中部屋みたいなところに押し込められる。でも旅館の人たちはとても済まなそうにしてくれているし、料理も美味しいし、温泉もいいし、まっ、いっかという雰囲気であった。夕方、最後にお会いした人が、マグロとハマチの刺身と生ビールとを差し入れてくれた。うっ、有り難い。松前マグロは一本釣りではないけれど、津軽海峡であげたものだから、それなりに脂が乗っていて美味しいのだ。
朝も温泉に浸かり、寝癖を直す。新聞を読みながらレストランでご飯を食べる。ビジネスプランなので部屋食ではない。ご飯は3杯もお代わりしてしまった。久しぶりだ。ああ、海がすぐそこにある旅館の朝だ。コーヒーが美味しい。
11時に函館に約束がある。けれど到底間に合わない。
遅い昼食にかつ勝でとんかつ定食を食べる。ここでもご飯をお代わりしてしまった。腹が苦しい。
結局仕事を終えて駅前のホテルに入ったのは20時過ぎ。少しぼおっとする。鏡を見ると、眼が充血している。そのまま屋台に出かけたら、飲んできた顔をしている、だって。飲んでねーよ。疲労だよ。
焼酎を三杯くらい呑んで、最後にコンビニでマヨネーズコーンパンみたいなものを一つとホットコーヒーとを買ってホテルで食べた。誉田哲也『武士道セブンティーン』読了。ほとんどは昨夜松前の旅館で読んでしまったので、今日は残していた少しだけだった。17歳の女の子たちの物語なのに、感動的である。すごいぞ。誉田哲也。
眠ってから、真夜中の雷に叩き起こされる。とんでもない爆音だ。食いすぎだろうか、腹が痛い。宿酔いだろうか、何度も脂汗をかいて起きてしまう。熱っぽいぞ、やばい。