不明領域

　四連休二日目。
　そう言えばＧＷには、札幌に来て以来あまり出かけなくなった。それまで連休と言えば北海道に渡っていた経緯もあることから、最初の年こそ、サロベツや浜頓別の宿に出かけ、北海道民になったことを報告して歩いた。しかし、北海道に実際に住んでしまえば、四六時中が、当時求めてやまなかった北海道旅行と言えないこともなかった。
　発見に満ちていた初期段階を過ぎると、札幌に住んでいること自体への感動も、家族の方から徐々に薄れて来、息子ともなれば埼玉時代のことなんかほとんど何も覚えていないくらいなので、父がこだわってきた北海道旅行の楽しみなんぞ、何の価値も感じやしないみたいである。むしろ埼玉のジジババの元へ帰郷するものめずらしさのほうが彼のなかでは勝利を収めるのだ。
　ま、それはいい。しかし、そういう北海道でもＧＷは混雑するし、料金は特別料金となる。宿泊費なんて、雪祭りと夏場には、シーズンオフの倍に跳ね上がるのではないだろうか。来週はどのみち仕事で釧路だし……などとのネガティブ要素が集まってしまうため、こうして家でごろ寝の日々が多い。
　いけない、もっと有効利用しなくては、とも思うのだが、息子は友人と遊ぶ方が楽しいようだし、夫婦で時間を作ることももうあまりなくなってしまい、中途半端に自由時間を楽しむしかない。それでいて、読書だのなんだの一人でやりたいこともいくらでもあるから、ますますいけない。完全に子離れしたら、もう少し夫婦でどこか旅行にでも行く、なんてことになるのであろうか。今のところ、その辺も不明領域なのである。