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シン・シティ

crimewave2008-04-14

 家に帰り着いたのが21時過ぎ。ビールを呑んでいる間に、22時、WOWOWで予約しておいた『シン・シティ』の録画が始まってしまい、少しだけのつもりで見始めたら、中断することができず真夜中過ぎまで全編観てしまった。
 つまり本日は、この映画だけの夜になってしまった。何しろ映画を観ている間に、テーブルの上のすべてのものは運び去されており、ぼくは知らないうちに食事を終えたことになっており、息子と家内は入浴を終えて寝てしまったらしいので、映画を見終わったときには、静かな我が家で独りで奇妙な世界の余韻に浸っていた、という次第。
 原作コミックの作者フランク・ミラーロバート・ロドリゲスの競作。製作者側の凝りに凝った思いがあるのだろうけれど、大して評判を呼ばなかった作品だと思う。どこかを部分的にタランティーノが監督しているらしいのだが、どの部分なのかは、もう少しネット検索でもしてみないとわからない。
 過度な残酷、過度な血しぶき、内臓描写が多いので、これまた年齢制限つきの映画になっている。このエグさは、そのまま『プラネット・テラー』に繋がってゆくものだったのだな、と納得。
 最近はこうした劇画調短編集のようなものに凝っているのだろうか。この作品はさらに2本ほど作られるらしい。全部が完了しないとパワーズ・ブース演じるところの街の黒幕は滅びないのだろうな、と思う。パワーズ・ブースは過去ロバート・レッドフォードに似ているとさえ思えた二枚目顔だったのだが、現在では口ひげを蓄えた怪異な容貌で、むしろトム・セレックである。
 ミッキー・ロークは、ちょっと意外な役を、凝った特殊メークでやっている。これじゃ過去に「ナイン・ハーフ」あたりで売りにしていた苦み走った表情は出せないだろう。モノクロにカラーを適度に織り交ぜた、遊び心たっぷりの映画であり、風邪が完治していない身には、くだらなくて、面白くて、不思議とフィットしているのであった。