シュンの日記なページ

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アイヒマンのチック

 瞼が痙攣する、と同僚が言う。そう言えば、ぼくも昨日は左瞼が、今日は右瞼が運転中などにぴくぴくと震えるという現象を経験した。寝不足に加え、白一色の雪ばかりを見ていることで、眼に負担がかかっているのかもしれないと思っていたが、同僚は、過労が原因の顔面神経痛と診断を下している。顔面神経痛は嫌だな、と思う。過労というのはわかるけれど、顔面神経痛というと、開高健ルポルタージュ『声の狩人』で読んだアイヒマン裁判を思い出すのだ。

 声の狩人  開高健ルポルタージュ選集 (光文社文庫) 声の狩人 開高健ルポルタージュ選集 (光文社文庫) asin:4334743714

 アルゼンチンに逃亡していたナチのホロコースト実行犯とされるアイヒマンモサドが執念で捉え、イスラエルで裁判にかけ死刑台に送る。これを取材した開高健が、アイヒマンの頬に走るチック即ち顔面神経痛のことを印象的に書いたのが忘れられないのだ。
 1962年の本で、ぼくがこれを読んだのは高校生くらいのことだったと思う。なぜ顔面神経痛が嫌なのか。それほどこの件が印象に残ったからなのだと思う。