シュンの日記なページ

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ガラスのむこうの小樽

crimewave2007-05-29

 久々に小樽に出かける。

 運河倉庫に沿った観光道路では、真っ黒に焼けた人力車の若者たちが、観光客の女性たちと会話をしている。料金はいくらなんだろう。

 昼食をファミレスで取る。ガラスの向うにオルゴール堂があって、おいしそうなケーキ店が舗道に面したテラスにテーブルを並べていて、その白さが初夏の光を反射している。

 ファミレスの中には、ジャージ姿の親子連れ、背広姿のビジネスマンが多い。巷は観光客で溢れ返っているというのに、店内の、どこにも観光客は見当たらない。

 「もちろん観光客は情報を仕入れて美味しい店を目指すんだよ」ぼくは仕事の連れに言う。「ビジネスマンは小樽を通り抜けて仕事をするだけだから、美味しい店を知る機会もない。歩いて紅茶やガラス細工を物色する意欲もない。ただこの国道を時速60キロで通過して、また札幌に帰ってゆくだけだ」

 ガラスのこちらには仕事の日々。ガラスの向うには、修学旅行生やチャリダーやおめかしした若いカップル、品のいい夫婦、といった人たちが通り過ぎて行き、そこには夢と光の街・小樽が、古きよき時代を忍ばせて、陽だまりにそっと美しく佇んでいるのである。