名残り雪
やれやれ。札幌にはまだ雪の飛び交う朝が残っている。土曜日なのでいつもより道路が空いていると踏んで、15分ばかり遅めに起き出してみると、この春中学二年になる息子は、既に部活に出かけていた。窓の外は冷たい春の雪が吹きつけているというのに。
一日中、デスクワークに費やす。いつものようには従業員のほとんどいない空っぽの事務所で。
朝の雪は昼までにはやみ、出張中に何日も置きっ放しにしてあったパジェロに張り付いていた雪はすっかり解けていた。
夜には「サードウォッチ6 NY事件ファイル」を2本と、「CSI5」を1本見る。何日も家を空けると、デイリーでタイマー録画しているハードディスク・レコーダーが、どんどんWOWOWの番組を溜め込んでしまうので、消化が大変である。「サードウォッチ」の第3話「生命の証」での交通事故で逆さになった女性、中に入り込むパトロール警官のシーンは、映画「クラッシュ」そっくりで(結末はどうあれ)、そう言えば、このドラマ、どこか群像の誰もが主人公、という意味では「クラッシュ」を思わせるものがあるのだった。ちょっと感激した。
あんまりドラマばかり見ていると、本を読む時間がなくなるので、さらに次を見たい誘惑を退けて、エルモア・レナードの「身元不明者89号」に取りかかる。先日翻訳されたというだけで作品は1977年のものだ。一体、どうなっているんだろう。