小兵軍団
スペイン 1-3 フランス
日本は体格差で負けたと堂々と言い切るジーコの無責任さに相当腹を立てているぼくは、アーセン・ベンゲルがコラムで話したように、ワールドカップに見る小兵軍団と呼べるチームの闘い方に、日本の活路を見出そうとして必死に追跡しているのだけれど、その一つの注目株であたスペインが、みるみるうちに調子を取り戻してきたフランスに、残念ながら敗退してしまった。
スペインの選手たちは国内リーグであるリーガ・エスパニョルで闘っている人が多いのだけれど、世界一楽しいリーグと呼ばれるこの攻撃的なカラーを持つリーグで、バルサ、バレンシア、リアル・マドリーといった強豪たちを相手に、あるいはそのチームの中で、世界のスター選手たちを相手に戦っているわけだ。彼らは世界の怖さを知っているといっていい。
日本にやってくる外国人選手は旬を過ぎてしまった人が多いけれどもスペインでは、まさに世界を代表するトップレベルの選手が若い旬な年齢で戦いを繰り広げてくれている。だからこそスペインの選手たちは小兵でありながら、その闘い方に工夫を凝らし、一対一での激突を避け、ボールを早く動かしたり、スペースを使ったスピーディなドリブルを仕掛けたりするのだろう。
そんなチームは個性的な若手選手が目白押しで、ロートルの多いフランスに経験の差で負けてしまった。複雑な思い、というよりも、やっぱりぼくとしては大変に悔しい。