シュンの日記なページ

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雨の夜の客

 この店にとっては、こんな雨の夜の一見の客などあまりないのだろうな。そんなことを思いながら夜10時過ぎの、近所の焼き鳥屋で、大して美味くもない肉を串から引き剥がして咀嚼している。

 実はここは10年前、札幌に来た頃、あまりにも近所なので一度と、顔を出したことのある店だ。それ以来10年間一度も来ていない。函館での打ち合わせが17時頃までかかり、それから350kmの札幌への運転を余儀なくされた。片側一車線の高速道路を120km以上のスピードで走ると、まだ替えていないスノウブレードが豪雨に対応できなくなり、視界がとても悪くなる。朝、ホテルで出された握り飯があったことを思い出し、片手で食らいつきながら函館の街を片手ハンドルで飛び出してきた。札幌に着いた頃には何となく小腹が空いていた。

 車を一旦家に置き、近所の焼き鳥屋に入り、近所の事業主である気配のハゲチャビンが連れのスナックママに、あまりにストレートな表現のシモネタを振舞うのを聴きながら、鹿肉と頼んだら何故か串カツが出てきてしまった店で、焼酎の水割りを胃に放り込んでゆく。疲労の溜まった雨の夜、少なくともいっときのアルコールと食事にありつけさえすればよいというニーズには、ちゃんと答えてくれている。

 菊姫の夜もあれば、安っぽい、いまどき甲類の焼酎の夜もあるってことで、これもまた人生のめりはりである。