一月のひなたぼっこ
排雪が間に合わない札幌の道路はどこも除雪で路肩に寄せられた雪が巨大な壁をなしていて、車ですり抜けるのがやっというほどに狭く狭くなってゆく。
そんな札幌から千歳に走り、飛行機でひとっ飛びすると、東京はやはり有難いほどに暖かく、雪の白などどこにもない。あっけないほどにからっとした陽気のもとで世界はとても充足しているかに見える。
京急バスでベイブリッジを渡り横浜駅に出て、相模鉄道にて大和へ。田園都市線に乗り換えて中央林間で昼食とする。関東に移動した際には定番であるタンメンを啜る。北海道人のほとんどが見た事もないメニューであるタンメンの野菜味の沁みたスープが関東育ちのぼくには何とも懐かしい上に、その庶民性ゆえに、とても個人的なこだわりである。別にだれかと共有するべき味というわけでもないあたりが、なぜか嬉しい。
会議場所に到着し、外でひなたぼっこをしながら、おしゃべりをする。空は蒼穹。こんなに暖かな陽射しを浴びながら、ひなたぼっこのできる一月なんて、札幌人にしてみれば、えも言えぬ贅沢である。
夜は町田のホテル。町田はラーメン激戦区と聴くので、若者たちで混んでいる店に入るが、熊本ラーメンというが、驚くほど美味しくない。スープが苦い、というかいやな味があるのだが、これはなんだろうか。「ラーメンと夢はじまるby」ですな、店の名前は。
どうも混んでいるラーメン店でいい思いをしたことがあまりないのです。