シュンの日記なページ

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ブラインド・ゴルフ

 朝方、友達から電話がかかる。日曜日の月形でのゴルフの件だ。昨日、札幌では初雪が舞った。今朝の、通勤路、いつも遠くに見つめる手稲山は、ちょうどシフォンケーキのように雪をかぶって真っ白だった。

 札幌以北はもう可能性としては低いんじゃないか、とプレイ可能かどうかについて友人は心配し、だから苫小牧あたりで当たってみようかと思う、との提案だったのだ。まあ、なるようになるさ。

 帰宅して、『道新』夕刊を見て、はっとする。「ブラインド・ゴルフ」の大きな記事が社会面に出ている。何でも札幌出身の女子ゴルファー(56歳)が、昨年でツアーを引退し、今は、京都で視覚障害者向けのブラインド・ゴルフを教えているという。

 ブラインド・ゴルフとは視覚障害者と健常者が二人でラウンドするゴルフなのだそうだ。元女子プロの元では18名のブラインド・ゴルファーが参加しているらしい。元プロの方が一緒に回ってくれるのなら、との思いで始めた参加者の声を聴くと、プロがやらなければもしかしたこの世にあり得ないスポーツだったかもしれないと思える。そのくらいブラインド・ゴルフがあること自体、奇跡的なことと思えるのだ。

 札幌出身女子プロの話は京都を舞台にしたものだ。なのに、なぜ北海道新聞の社会面で取り上げられるのだろう、こんなに大きく。

 いつも、ゴルフスクールで利用しているゴルフ場の横は通勤路だから、ぼくは朝と夜に通過する。昨夜から、ゴルフ場にジェットヒーターのオレンジの炎の色が見え始めた。雪の降った日になって、やっとストーブの使用が認められたということらしい。こんな具合に札幌のゴルフ練習場は一年中営業を続けてゆき、ぼくらは通年、そこに通い詰める。

 冬の寒さに抵抗してゴルフをやりたいという思いなど、ブラインド・ゴルフのプレイヤーが持つ思いに比べればいかほどのものだろうか。夕刊を開きこの記事に接した途端に、ぼくの胸は不思議な感動でいっぱいになり、じーんと熱くなってしまったのだった。