シュンの日記なページ

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オシャレに無関心

 ユンナというのは誰だろうと調べてみたら、オフィシャルホームページがあって、映画『タッチ』の主題曲を歌って日本デビューした韓国少女シンガーのことだった。子供の頃の夢は医者になることで、得意技はピアノとPCのブラインドタッチ。好きな歌手はレイ・チャールズとは、驚く。レイもあの世で喜んでいるだろう。
 帰りの車の中で、冷え切った車に少しエアコンの暖気を入れながら、FM放送のエアGを聴いているときに、このユンナが生出演していたのだ。サッパリ系の切れのいいボーカルは、少女とは言え好感の持てる歌唱力を感じさせるのだが、曲よりも、むしろ達者な日本語を駆使してのインタビューが楽しかった。とにかく男女パーソナリティの質問と噛み合わない感性や文化の違いが、聴いていてとても楽しかった。
 女性パーソナリティが服装のセンスを褒めれば、ユンナは、オシャレには関心がないので、Tシャツとかそこらにあったものを着てしまうだけだという。重ね着がかわいいと褒められれば、適当に手に取ったものを何も考えずに着ているだけで、といった調子。
 今、日本の流行と韓国の流行の違いは何ですか? と聞かれたユンナは、流行って私よくわからないんですと答える。皆は知っていると思うけれど、私はあまり流行に関係なく生きているんです。
 どんな男性と出会いたいですか? 男性って何なんでしょうね。よくわかりませんよね、いろいろですよね、と形而上学的な答え方をしてゆく。ただ、母は追いかけて手に入れた男性だけではなく、自分を好きで相手がそれ以上に好きになってくれる男性と結婚しなさいとアドバイスをくれたのだそうだ。儒教の精神が少しだけ入っているのかな?
 ともかく、これらの会話が嫌味ではなく、とても透明な空気で交わされてゆく。生まれたての新種の動物を囲んで困っているような大人たちの戸惑いが、聴いていて、とても面白い。ユンナの返しが、都度、痛快ですらある。
 こういう女の子だからこそ、本当の意味でのファッション・センスを持っているんだろうな。そういう風にぼくは思う。流行を気にせず、オシャレということに無関心で、機能的で無難な服を適当に気分によって着て出かける、という態度こそが、究極のオシャレなんじゃないのかな、と。