シュンの日記なページ

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涙腺を刺激するもの

 今日の鹿島アントラーズ浦和レッズ戦は、今シーズンの優勝の行方を占う非常に重要な試合ということで、遠く札幌からぼくはTV画面越しにカシマスタジアムにいるレッズの選手たちに声援を送る気持ちで、試合に噛り付いていた。
 前半は不用意なパスや不用意なファールをきっかけに二点をもぎ取られ、選手の集中力が、いかにへぼな審判とはいえ、悪戯に空回りしているように見えた。へぼな審判にはそれなりの対策を個個人が自分で練らなくては駄目だ。どの基準でファールをとるのか、どの基準でイエローカードを出すのか、そういうことが、この柏原主審を見ている限り、容易にわかるのに、レッズの選手はモチベーションを高めるあまり、クレヴァーさを欠いた。
 それにしても後半闘利王が、鹿島選手のファールを流さずに止めたこと(続けて二度目だった)に対する抗議一回分で二発続けざまのイエローカードで退場してレッズは一人少ない形で戦い始める。
 後半30分を過ぎてサントスを投入。そこからだった、圧巻は。今日、サントスは夕方18:00に我が子の誕生を迎えており鹿島には遅れて到着している。だからスタメンでは使われなかったのだが、最後の最後で、意気上がる帰化日本人の肉体はピッチ上で爆発した。
 あっという間の二点同点とも、このサントスが演出。これまで体力のすべてを尽くしてっ走り回っていた田中達也とポンテがゴールを決め、追いつく。
 時間があれば逆転も可能なほどに流れを変えたこの試合。涙腺を刺激されたのはなぜなのかわからなかった。たまにこうした試合がある。長いリーグ戦の節目となる試合だ。わずかな一つの走りが、ゲームを変え、順位を変える。そのときにどういう内容の試合をやってみせるかということは、選手を目の前で目撃するサポーターの心に響いてくる。涙腺が刺激されて、心からの感動が溢れてきてしまい、もうこれを止めることができない試合。毎年一つあるものではない。何年かに一度しかない類のプレイ。それが今日のゲームだったから驚かされたと同時に、自分がカシマスタジアムにいないことを悔やんだ。
 終わってみれば、鹿島を結果的に首位の座から引きずり下ろしていた。レッズサポのコールだけがTVスピーカーから札幌の我が家に響き渡ってきた。勝ったわけでもなく、鹿島との差が縮まったわけでもない。それどころか首位に立ったガンバ大阪との勝ち点差はむしろ開いてしまった。
 でもそういう数字の結果とは違うところで、じーんと溢れてしまう感動というのは、あるのだ。これだから、浦和レッズがやめられないのである。