シュンの日記なページ

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キャッチボール

 息子と初めてキャッチボールをした。家の前の空き地で。冬には雪捨て場の役を果たすその場所は、雪の下で押し倒されてきたゴミや、古い野球のボールも散らかっている。
 今、息子の通う小学校では、体育の授業で野球をやらないそうだ。だから、息子は野球をやったことがない。グローブを手に嵌めるのが、生まれて初めてのことだと知って、さすがに愕然とした。
 グローブでの捕球方法を、ボールを投げながら教えてゆく。
 自分が父に教えられたように、それを教える。ぼくは、埼玉の県営住宅の家の前の路地で、父とキャッチボールをやった。団地の原っぱで、毎日のように三角ベースの野球をやった。すべての学年の、ほぼすべての団地の子供たちが、グローブを片手に、集まった。近所の、野球好きなおじさんが審判をやった。それは、ぼくの小学校時代の、日課だった。
 今では、小学6年になる息子が、初めて野球のグローブを嵌めて、ぎこちなく、ぼくの投げる緩やかな山なりのボールを、時々落とし、時々うまく補給する。
 キャッチボールをやりながら、息子と話をする。野球なんて、少年団の野球チームに入らなければ、やることはないんだよ、と息子。
 そういえば、昨夜、家内から、近所の中学でサッカー部が廃止されたと聞いた。教えてくれる先生が転勤でいなくなったからだそうだ。部活なんて、いちいち教えてくれる先生なんていなかった。今では、教えてくれる先生がいなければ、あっさりと部が廃止になるのか、と聞いて、これも愕然とした。
 学校教育に対する不安が、どんどんぼくの中で大きくなってゆく。
 野球のグローブの使い方。サッカーボールのインサイドキック。どれもこれも、父親が教えてやらねばならないのかもしれない。あるいは子供たちが自分たちで、覚えてゆくかないのだ。