シュンの日記なページ

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一日の締め括り

 東京で正午に始めた会議が20時まで続いた。その後、夕食をイタメシ屋でたらふく食べたのに、何故か物足りない感じがする。一度ホテルにチェックインしてからふたたび外に出かけ、独りでうろうろする。
 出張に出かけると、健康に悪いとわかってはいても、呑む量がいつもより多いせいか、満腹感が麻痺して、おまけに解放感がプラスされ、必ずといっていいほど麺類を食べたくなる。
 この夜はホテルから少し足を伸ばすと築地市場。しかし市場は朝はともかく夜更けには開いている店は少ない。東銀座の方向を眺め回しても少し暗い気配。東京の中心に近いこの辺りが何故か淋しい感じがする。東京は山手線を含めて西側や北側は夜中でも活気があるけれど、オフィス街の集中する東南側は繁華街にも乏しく、銀座は少し特殊なカラーだから、普通の街が少し淋しく、店の灯りも集中して輝くことがない。
 晴海に向かう国道に面して一軒だけラーメン屋が開いていたのでそこで餃子とビールとラーメンを注文する。日本人ではないウェイトレスはよくトレーニングされているらしく、ラーメンも一緒にお持ちしていいですか? と尋ねてくる。先に餃子とビールを出すように応えるが、こういうことを尋ねてくれる店がいかに少ないことか。なので大抵はぼくはラーメンは追加注文をすることにしている。このときはさっと入ってさっと出てゆくつもりだったから一気に三品を注文した。
 こういう店ではビールはたいてい中ビンで、ラーメンはあっさり系スープ。食べてみると全然胃に入ってゆかず、餃子を半分残してしまった。ビールとラーメンが精一杯で、いかに自分の体調と精神をコントロールできなくなっているかがはっきりした。
 かといってさほど後悔している訳ではない。一日を締め括る儀式のようなものなのだ。店を出ると東京の生ぬるい空気が雨上がりのべとつきを残して、宵の回った頬に絡み付いてきた。