シリーズ読者、その２

　読書好きの中でも、シリーズに対するこだわり方というのは人によって違うのだろうな。ぼくの場合妙にシリーズに対し生真面目なところがあって、第一作から順番にというルールをけっこう厳密に守る。それに読み始めたシリーズであれば多少、飽きてきてもそれをなかなかやめずに、頑張って読み続ける傾向がある。だからシリーズが知らぬうちに増幅して、気が付いてみるとシリーズものばかり読んでいるという状況に陥る。最近のぼくがまさにそうであって、まるで張り巡らされた出版界という名の蜘蛛の巣にまんまと捉えられてしまった愚かな虫みたいだ。そうならない人が世の中には沢山いるのだろう、と思えると同時に、同じような体質の人もきっと少なくないだろうというこことも想像がつく。特にFADVメンバーのようにある意味特殊なジャンルに凝り固まった人々にはその傾向は高いのではないかと勝手に邪推しているのだが。