ゴルフ初心者

　ゴルフではぼくは今も初心者だ。技術的にもスコア的にも人にゴルフをやっていると言えないくらいに初心者だ。
　二十年前のある時期にハーフセットを持ってショートコースを回り、NIFTYのゴルフフォーラムのコンペに勇気を出して参加したりしたこともあるけれど、これと言った成果は出なかったし、今それを再開したところで何かが突然良くなったりするということも、やはりないのだ。
　今日もそういうわけで練習場に出かける。アイアンの練習を得意な７番からスタートし、ある程度安定感が出たところで９番に持ち替え、その後、５番、３番と変えてゆく。その頃には１４０球ほど打っており、たいていしっかり飛ばすことができるようになっている。
　その後、ドライバーを６０球ほど打って、まあたいていまっすぐに飛ぶようになったところで練習を終える。その間、一時間。
　今の季節、背広姿で外でじっと立っているだけでは十分に寒い夜だが、クラブを振り回している分にはだらだらと汗をかくこともなく、十分に爽やかだ。たいていこんな練習の夜を一週か二週に一度くらい過ごし、教習本だって読んでいるのに、ゴルフは一向にうまくならない。
　次の練習、またはコースに出ると、まともにボールを打つことができないし、ボールはまっすぐに飛んでくれなかったり、ひどいときにはかすってミスショットしてしまうのだ。この不安定感がゴルフを長続きさせる要素なのかもしれないけれど、せめて人並みにはゴルフをやるんだと言葉に出して表現できるくらいになりたい。
　６月から再開して四ヶ月経過。ほんの少ししかぼくは前に進んでいないと思う。お金がだいぶかかっているのだけれど、腕は上がらない。どうにも理不尽で仕方がない。