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ユーティリティ

 五輪サッカーチームから啓太と山瀬が外れた。啓太はたびたびキャプテンマークを任されてチームを牽引してきたダイナモだったが、技術力の弱さとポジションがボランチ固定でありユーティリティ・プレイヤーでないことが弱みだとされた。
 今は確かにユーティリティ・プレイヤーを監督は求める。試合での限られた選手交代の幅を広げるために、二つ以上のポジションを選手は求められるようになった。中西英輔やユ・サンチョルなどはGK以外はどこでもできるプレイヤーとして有名だが、点取屋の福田、ゲームメイカーの小野伸二でさえ、ポジションチェンジを余儀なくされる時代だ。
 そんな中で啓太も山瀬も、さして多くのポジションをこなせる選手ではないし、(山瀬はFW、啓太は右サイドもやれるのだが)、それを基準に代表から外されるというのであれば涙を飲むしかないのだろう。とても淋しいことではあるけれども。
 でも啓太にユーティリティを求める人が本当にいるのかといえばそれはやはり疑問だ。啓太や、ダーヴィッツのような選手は、ピッチのどこにでも顔を出し、どこででもプレイすることのできるポジションチェンジと豊富な運動量こそが、その最大のよさであるからだ。与えられたポジションよりも、自由に動き回り、そのときどきの局面の軽重を判断できる、ある意味でサッカーをよくわかった選手である、というところにもいい味を出してきた。
 そういう選手のよさを削っててもユーティリティという、どちらかといえば監督本位の選び方を最終的にしてしまったところに、非常に残念な思いをした。
 山本監督が、一人2ポジションを歌ったフィリップ・トルシエの元で修行をしたことを思えば、これも仕方のないことなのかもしれないのだが。