シュンの日記なページ

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懸命

 職場の若いやつが一生懸命に仕事に取り組んでいる。そういう人間は休日にもしっかり遠出して、趣味であるマリン・スポーツに懸命になる。冬にはスキー場に出かけて、スピードやコブ斜面に勝負を挑む。
 遊び方を知っている人間は働き方も知っているな、と思ってしまう。仕事の困難をスポーツの困難と同じように感じるのだろう。とてもピュアでストレートな姿勢で今を生きているし、とてもエネルギッシュで、ナイーブだ。正反対の人間に対し怒りをためているが、本分を知っているから表には出さない。
 この純粋な視線にさらされると、こちらが少し恥ずかしくなる。こちらが少し焦ってしまう。
 でも職場にこういう人間がいるというのは、自分にとって恵まれたことなのじゃないかと思う。駄目人間がいて職場ではいつも問題になる。やる気がなく公務員的であり、コミュニケーションもうまく取れないでいる癖に年だけは一丁前にとってしまった。一方で若くしゃかりきな人間がいて、ぼくに何かをいつも訴えかけているかに見える。
 こうした温度差の只中で、働ける環境というのは、実に刺激的である。どこの職場にもある光景なのかもしれない。どこの人間社会にも。
「明日はキャンプ行くんですよね」
 人の予定にまできらきらと目を輝かせている若者の笑顔。彼が先々週、道南の海に出かけた帰りがけ買ってきてくれた、お勧めだという長万部のホルモン。これを炭火で焼いて食べるためにキャンプに行くよ、とぼくは答えたのだった。それを彼は覚えていて念を押すのだ。精一杯の気遣いで買ってきた臓物を、精一杯の焼き方で食べてこよう。どうしたってそう思ってしまうでじゃないか。