シュンの日記なページ

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夏祭り

 夏祭りのシーズン。北海道に来て良かったなあと思うのは、北海道は寺社の歴史が浅く、宗教儀式もおよそ合理的で何でも会費制でありながら、お祭りだけは盛大にやらかしてくれるところである。もともとぼきはさほど祭りが好きというわけではないのだが、日中に合図の花火がパパパンと打ち上がって、息子の眼の色が変わると、ぼくも息子の目線を通して、あるいは幼い頃の自分の目線を通して、こうした季節そのものへの高揚を感じることができる。
 「ねえ、お祭りに連れて行ってよ」息子がそう言うので、夕方の神社に出かける。郊外住宅地にある神社という性格なのか、およそ子ども向けと思われる出店ばかりが並んでいて、気持ちを誘う。
 林檎飴、ミドリ亀釣り、綿菓子、焼きそば……このあたりまでは馴染みがあるが、現代風だなあといきなりタイムマシンに乗った気になってしまうものもある。チョコ・クレープ、カードくじ、マジックボール釣り……当然ぼくの記憶にはないものばかりだ。バナナチョコ、カタヌキというのもちょっと覚えがない。
 七月の今日はからっと晴れて、すずやかな一日。夕暮れ時の境内には、親子連れと中高生とで溢れかえっていた。なんでも先生方が巡回して非行を監視したりしているそうでもある。でも先生たちがどこにいるのか、わからない。生徒たちに見えるように堂々と歩いていればいいのだろう。
 設置されたステージでは津軽三味線や、太鼓の演奏が少しずつ小出しに行われている。
 社務所のなかでは年輩の人たちが(氏子というやつ?)酒盛りをしていて、時折、背広姿のおじさんが出てくる。お祭りにはちょっと似合わない。
 神社を通り抜ける風は長袖じゃないと過ごしにくいほどに肌寒い。明日は五月下旬の気温になるそうだ。
 十四夜の月の出は十時すぎだった。先日の月と星の絵の宿題の続きのために何度も夜空を息子と探したが、宿題には少し遅すぎて月は昇ってきた。
 明日、十五夜の月が楽しみである。子どもと一緒に共有する時間は、いつもながら幸福際まりない。