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新宿・梟門、今昔

 本の雑誌でもおなじみの池林房系列店の愛用「梟門」が移転しちゃうらしい。この店だけ歌舞伎町にあって離れているため、他の混雑店にない落ち着きを味わえたのだけれど、どうもその混雑エリアに移ってしまうみたいだ。
 梟門には思い出がいっぱい詰まっていて、まず、評論家・関口苑生、作家・松村光生(当時はディック夏村だった)あたりと通い始めたのだった。評論家・吉野仁、作家・馳星周(当時は坂東零人)、作家・五條瑛(当時は自衛隊員だった)ともよく行った。冒険小説&ハードボイルドフォーラムのオフについても、こちらに誘致するようになった。馳星周の別れた彼女と二人でデートしたのもこの店だったような。
 日本酒が美味いし、料理が美味いし、第一贅沢な木材が豊富に使われているので、地下にあってもちゃんと部屋が呼吸している感じ。隠し絵のように潜んでいる梟たち。ほどよく暗い照明。
 階段を下りて店に向かうなり、ドアが空いて常連客への笑みを向けてくれた店員の方々(今は顔ぶれも変わってしまったけれど)。大人数でもけっこう予約なし時間無制限で入れてくれて、融通のきくお店でもあったのだ。
 当時のぺいぺいたちが今大作家や評論家として活躍している。梟門とゴールデン街の深夜プラスワンとを辿る、まだミステリに馴染み始めたばかりの自分。このあたりをきっかけに本によりのめり込んだものだった。いろいろな人々と出会い、喧嘩別れし、また出会った。
 その梟門が移転中だという来週末に、ぼくはニフティのマネージャー・カンファレンス出席のために上京する。新宿での会議なので、FADVのオフは池林房になりそう。二次会は松田優作も通っていたという唯唯みたいだ。ひさびさの東京の夜が今から待ち遠しい。