今夜は永井に尽きる

　タイヤ交換は思ったほど難しくはなかった。一本あたり十数個あると思っていたナットは六個しかなかったし、ジャッキアップもそう大変なことではなく、ただ四本分の作業を繰り返すことと、とにかく力を使い、サイズ285の重たいタイヤを持ち上げてボルトにセットすることで、タイヤ交換は終了する。なんだ、こんなことに四千五百円も払っていたのかと思うと我ながら情けない。
　夜には息子のサッカークラブへの送迎をしつつ、ソウルでのＡ代表試合、日韓戦を観る。永井の緊急招集をおめでとうと書いたのが二日前。緊急招集もいいところだし、なかなか出場機会はないだろうと予想していたのだが、なんとまあＡ代表初選出後わずか二日後の試合で、初出場を果たし、結果はジーコ・ジャパンの初勝利をもたらす永井のＡ代表初ゴール！　永井雄一郎とはなんという星の下に生まれた男だろう。できすぎの気がするけれど、前から永井がいいと書いていて、代表入りを祝った、一レッズ・サポのぼくとしては、まあしてやったりという気分である。
　Ｗ杯フランス大会予選で初めて日本が出場を決めることになった最終戦での岡野といい、ブラジル戦で日本人初ゴールを決めた福田といい、浦和のフォワード陣というのは日本代表ではあまりに目立ちすぎるような気がする。また一人目立つ男が歴史に名を刻んでくれた。
　そう。今夜は永井に尽きる。信じてた甲斐があったし、現時点最下位レッズを応援している悲惨なサポなのだが、今夜のところは、ほんとうに報われたよ。