シュンの日記なページ

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宿酔いのジム・トンプスン

 オンライン書店ビーケーワン「今週のオススメ書評」に選ばれて書籍代3000円分を稼ぐ。数冊投稿したのだが、『ハイ・シエラ』の書評が取り上げられた。昔はアマゾンで稼いだのだけれど、最近はすっかり有名になってしまい沢山書評を投稿しても駄目。ひさびさに獲得した金券は嬉しい。これで何を買おうかと、即座に悩みはじめてしまうところがあさましいけれども。
 ちなみに今日は宿酔い。夜明けのタクシーの窓から、残雪から立ち上る朝靄が見えたのを覚えている。白樺の防風林に沿って、住宅地に立ちこめた濃密なガスをくぐり抜けてゆく。札幌は幻想的だねえとタクシーの運転手と相槌を打つ。これでもう少しして陽が昇り始めると、この霧が赤く染まって、写真好きの人などは泣いて喜ぶだろうなあなどと車内での会話。石狩湾の海水や残雪、創成川の水面。気温が高いとこれら水のあるところからの湿気が一気に空中にあふれ出すそうだ。
 さてそうして迎えた宿酔いのなかでジム・トンプスン『深夜のベルボーイ』読了。宿酔いによくマッチした幻覚効果のあるノワール。意外とこういうねじくれた小説を読むというのも気持ちよいものであったなあ。
 妻子は今日、寒い風雨の東京から帰ってきたので、夜にはジンギスカンをつついてサッポロクラシックビールを飲む。まさに「さっぽろ!」としか言いようのない幸せな夕食であるのだ。