シュンの日記なページ

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二代目

 パジェ郎の代替わりが我が家にやってきた。
 父ちゃんの装備であるオーディオやETCリーダーはそのまま息子に受け継がれた。父ちゃんに居候していたガーミンのナビやアイポッドは死んだ父ちゃんのところから、生まれたての息子の体に引越しを終えた。
 パジェ郎親子は、かくして我が家に仕える二世代目の引継ぎ挨拶を交わし終えたのだ。
 父ちゃんの目玉であったものがいくつか息子の体からは消え失せているのがどうにも残念だった。気温計や方位盤、登降角度ゲージなど、ヘビーデューティ系のゲージ類は消えていた。リアドア近くに装備されていたハンディライトもなければ、コンソールにあったシガソケットは一つに減らされ、ぼくの息子がよく顔を出していたサンルーフはどこにもなく、跳ね上げ式の参列目の座席は、簡単に利用できないように床下にしまい込まれていた。多くの人間のリクエストに答えようとすれば、少数者の遊び心が失われる。そのあたりの、ワイルドを削いで、多数決に走り危険要素を削ぎ落としてスマートな風貌に敢えて厚化粧してみせたコンセプトが、どことなく馴染みにくい。
 パジェ郎の若き息子は、その外観やコンソール周りの整然とした印象通りに、やんちゃなバカ息子ではなく、将来有望な優等生なんだな、と感じた。
 パジェ郎の将来を危惧しながらも、取り合えず、今日はガソリンを満タンにして、試運転をしてみた。100km程は高速などに乗らない方がいいんだよね、と車屋に言うと、今ではそういうことはないですとの答えだった。どうもぼくの方もパジェ郎親父と同様、相当考えが古臭くなってしまっているらしいのだった。