息子の訪問

　息子が明日から春休み突入だそうで、この春の課題は運転免許の取得だそうだ。
　こんな話ができたのも、ちょっとした用で息子を呼び、今夜我が家に久々に立ち寄って行ったから。息子にとっても今日が試験の最終日。春までゆっくり構えることができるそんな日であったという。
　妻が義理の息子のためにカレードリアを作ってくれ、息子が美味しいと言って食べている風景を、ぼくは感慨深く見つめる。
　……ぼくらはこの夏、北海道にゆくから、君となかなか会えなくなるんだ。ぼくは息子にそう切り出す。……でも北海道の父の家にはいつ来てもいいんだよ。休みのときには一ヶ月でも滞在していいんだよ。君の札幌時代の友達も是非連れてきなさい。
　その他、もろもろの話を父が息子に伝え、息子は帰ってゆく。同じ駅だが、線路の向こう側に帰ってゆく息子を駅まで送り、手を振って別れた。