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映画『パーカー』(Flushfire)

悪党パーカー/地獄の分け前 (ハヤカワ・ミステリ文庫)
 悪党パーカー・シリーズは、ドナルド・E・ウエストレイクリチャード・スターク名義で長年月にわたり24作も書き続けた人気ピカレスクシリーズ。もちろんぼくも大好きなシリーズの一つだが、映画化は1999年のメル・ギブソン主演『ペイバック』以来となる。しかるに、メルの役名はポーターだった。原作者の存命中はパーカーの名は映画に使用されたことがなかったのだ。
 その意味でパーカーの名での映画化は史上初である。いずれにしてもその名をタイトルに持ってきた映画となる。原作は『悪党パーカー/地獄の分け前』(ハヤカワ文庫2000年小鷹信光訳)。
 ラストに「この作品をドナルド・E・ウエストレイクに捧ぐ」とテロップが流れるのだが、制作スタッフは原作に忠実にパーカーを再現させることに最も力を注いだようだ。
 実際には、パーカー特有のノンストップ・アクションで、原作の「必ず四章構成」という鉄則はさすがになかったが、その分映画としての疾走感、活劇感は本当に途切れなく、スリリング&ゴージャスな映像がラストまで続く名篇となっている。
 とりわけパームスプリングスの風景美、および衰えを知らぬジェニファー・ロペスの鉄火女的美貌と味は、素晴らしい。何にも増して、どんどん凄みを出してくる気がする主役ジェイソン・ステイサムが最高である。
 J・ローとニック・ノルティの共演というのもオリバー・ストーン監督ショーン・ペン主演『Uターン』以来。