懐かしい母校の校庭。小学二年で転校してきたとき、グランドは裸足で使うというこの学校のルールに驚いたものだった。廊下もぴっかぴかで、とても清潔な小学校だった。
今も、シンボルの楠の古木は、空に葉むらを広げているし、グランドには石ひとつないし、子供たちの可愛らしい声は静かな村に響き渡っていた。
幼少の頃の風景に接するとよく感じられるように、すべてがスモールサイズになってしまった感覚はやはりあるのだけれど、都会の子供たちが羨むほどに広い校庭は、やはり大人になっても広く感じられて、眼にとても快いものだった。