息子と一緒に出かける。毎年恒例の「今年の垢を落とそう」番屋温泉ツアーである。
風呂の前に、除雪ギリギリのところまで石狩川河口、浜の海岸砂丘を訪れる。
シャッターを押す指が凍えそうだ。それにしても、いつ来ても決して裏切ることのない完全無欠の風景！
カメラ遊びで手がすっかりかじかんでしまった。体も冷えた。
昨年はクローズしていた番家も再開していたので、息子と背中を流し合う。露天風呂は残念ながら冬季閉鎖になっており経営の苦しさが窺える。
それでも日本海に望む砂浜の温泉はやっぱり魅力的で、家族連れの客でいっぱいだ。心も体も温まって、ふたたび強風の海岸へ飛び出してゆく。
灯台に灯が点り、ぐるぐるとまわって雪原を照射している。幻想的な風景が強烈な歓喜の中で浮かび上がっているのだった。
