シュンの日記なページ

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優しい顔

 母が20年通ったデイサービスなるものの実体験を行った一日である。朝8時、都下の町。電車を降りると雪を冠した富士山が見える。東京の真ん中に通うよりよほどいい感じだ。
 朝のミーティングから始まり、送迎の合間にはテーブルを拭く。高齢者たちが到着するとお茶を出し、それから一日、いろいろな人と顔を合わせ、お昼を一緒に食べ、一緒に遊び、話を聴き、一緒にお茶を飲む。優しい高齢者たちの笑顔がたまらない一日だ。
 それぞれの顔にサヨナラの手を振ると、寒風の中に送迎車が遠ざかり、窓越しに一期一会を味わう。何となく寂しさ。何となく安堵感。母はこういうサービスに二十年間も通っていたのだということを今さらながら思い知る。
 一日の反省会が終わり、誰もいなくなったデイサービスを後にすると、夜の郊外の町に、下校途中の高校生中学生の姿が溢れている。
 携帯が鳴った。母のケアマネから、風邪気味で入院していた母の来週の退院が知らされる。また施設での母の日々が続く。