シュンの日記なページ

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眩暈

 めまい、と書くとヒッチコック映画とヒロインのキム・ノバクを思い出すのに、眩暈と漢字にした途端、心理の綾の深みを表現されたみたいに、くらくらっとなる。
 漢字は不思議だ。憂鬱とか、躊躇といった画数の多い漢字ほど、複雑な心理の綾を、あるいは心の錯綜を表現するものになってゆく気がする。「迷い」よりも「惑い」のほうが、あるいは「思う」よりも「想う」の方が複雑で深い。
 さて、それはそれとして……。
 今日は眩暈に満ちた一日だった。風邪を引いて昨夜は23時前の就寝。何度も目覚めたが、朝はなかなかやって来なかった。この一点だけでも、いつもの就寝体験とは違う。早く寝れば、早くREM睡眠が解け、早い周期で浅い眠りが回帰するのだ。そんなことを理屈ではわかっているが、日に4時間も眠らないような睡眠では回帰もクソもない。久々に人間らしい健康な睡眠を、不健康な体が欲した、というべきか……。
 それなのに、朝、起きても、すっきりしない。やはり風邪気味なのだ。だるく、睡く、重い。会社に出かけ、今日は昼で早退しようかとずっと考え、午後まで持たせる。午後になれば定時で帰ろうと堅く決意するのに、実際には帰れずにぐずぐずしている。
 歩き出せばふらつく。催眠効果のある錠剤を取り分けて服用しても、眠気は去らないので、昼にはすべての与えられた薬を服み下す。100%りんごジュースを飲み、絶え間なく緑茶ペットボトルをマグに注ぐ。そんな風にして一日をやり過ごす。ある意味の熱中、といったものさえ訪れる。不思議な人体だ。そういう人体に閉じ込められている自分だ。
 湯船に、五色温泉という入浴剤を入れると、ジャスミンが香った。温泉を模したとてもハーブな入浴剤は、オレンジ色の湯を湛えて綺麗だった。心も体もリラックスさせた。
 今日も健康的に睡眠を取ろうと思う。そうしないと、この不健康体は、今週末の道東出張に耐えられそうにないし、その前日、すすきののスポーツバーでACLを観戦し盛り上がるという一夜にも耐えられそうにないからである。