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釧路で一番の蕎麦屋

 釧路の地元取引先に昼食をご馳走になる。
「カキソバは食べたことありますか?」と聞かれたが、「カキソバ」という言葉に一瞬戸惑う。
 その「カキソバ」の正体は、最も望んでいたもの、つまり「牡蠣蕎麦」なのであった。札幌にある「正直屋」では「牡蠣せいろ」というメニューがあって、せいろに盛られた冷たい蕎麦を熱い牡蠣入りのつけ汁で食す。これはこれで充分に美味しいのだが、「牡蠣蕎麦」はボリュームという点で圧倒的に異なるものなのであった。さすがに厚岸牡蠣がごっそりと流通する釧路である。丼に蕎麦と牡蠣を等量、いや牡蠣の方がもしかしたら多いかもしれない、食べ応え満点の「牡蠣蕎麦」なのであった。
 牡蠣蕎麦で有名な玉川庵はレトロな外観の古びた番屋作り。懐かしの赤い郵便ポストは装飾品だと思うけれど、玄関脇に立っており、駐車場にはベンツが何台も。そう、ここは昼食の接待に真っ先に選ばれる蕎麦屋なのだった。
 店内にも電話、レジスター、柱時計などすべてレトロ調で統一。確認できた限りでは、倉本聰山本寛斎津川雅彦などのサイン入り色紙が天井近くの壁に。
 釧路には、市中のあちこちに暖簾分けしている東家チェーンがあり、春採湖にあるその本店は、昭和29年に行幸した昭和天皇のテーブルというのが今でも保存され、日本庭園も立派と、まさに有名店なのだが、こちらの蕎麦は、実は緑色の茶蕎麦。ファミレスのとんでんで出している昆布まぶしにより菜色した蕎麦が有名だろうか。ぼくは腰のない茶蕎麦はとても苦手なので、釧路で一番の蕎麦屋は俗に東家と言われているが、どうも認めがたい。
 牡蠣蕎麦は大振りな厚岸牡蠣に圧倒されるが、手打ちの腰のある蕎麦は蕎麦で大変美味く、釧路一番の蕎麦屋は玉川庵だと完璧に納得し、実にすっきりした思い。次には盛り蕎麦を食べてみたい。牡蠣蕎麦の魅力に抗うのは大変難しいけれど。

※牡蠣蕎麦、玉川庵のいい写真が載ったブログを紹介→わらわら日記