『エル・マリアッチ』
ロバート・ロドリゲス監督が、何と23歳のときに作った超低予算映画。なるほど見れば手作りに近い感覚だが、それでも後の『デスペラド』に結実する、映像芸の数々、手作り音楽、ストーリーテリングが感じられる。
無名の俳優たちの中では白人の敵方がなかなかいい味を出していたと思う。
アクションはともかく、ギターケースの用い方、ギターケースの中のサブ・マシンガンなど、エル・マリアッチという男のサーガを描くのには、この原体験があったか、という感覚でなんとも楽しい映画である。ロドリゲスの多才ぶりを楽しむには絶好の一作。